テキストサイズ

世界で一番尊いあなた(嵐)

第6章 それはやっぱりきみでした

翔「あー、わかった。無理言ってごめん。」

マスター『ほんとごめんなさいね〜。また、まってるからね。』

次の店を探さなきゃ、と電話を切ろうとしたが
マスターがふと思い出したように喋り出した

マスター『あ、そうだ。にのちゃんと合流したらどう?』

翔「にの…?なんで?」

前に店で酔いつぶれた時、俺は変なことを言ってしまった気がしてマスターににのの話を振られるのはなんだか気まずかった
それより、「合流」という言葉に違和感を感じた

翔(やっぱりだれかと一緒にいるのか)

マスター『いや、ね。こないだにのちゃんうちにのみにきてくれたの!その時にクリスマスは誰かと飲むって言ってたから』

翔「ああ、にの店行ったんだ。」

でも合流する気はない
どうせ女の子たちと飲んでるんだろう
俺には関係ない

マスター『えっと…たしか…み…三島くん?って子だったかな』

三島
その言葉に俺はぐっと息を飲んだ

翔「え…っ?」

確かにあいつとにのは仲がいい。でも、あんなことがあったあとだ。ふたりで飲みに行くなんて…絶対に何かが起きる、俺はそう思った

翔「マスター、それ…ほんと?」

マスター『ええ。確かそうよ。私のオススメした個室居酒屋に昼から行くって言ってたわ。そういえば夜は…にのちゃん』

マスターはなにか言いかけた俺はもうそれどころじゃなかった

翔「ごめん、マスター!その店LINEでURL送って!できれば今すぐ…!」

マスター『え、あ、わかったわ!すぐ送る…!』


もうにののことなんて関係ない
あいつが誰と何をしようが俺がどうこう言える立場じゃない
そう思ってたはずなのに

翔(きた…!)

翔「すみません、運転手さん!ここ!ここまでお願いします!」

胸騒ぎが止まらない
俺の頭はあっという間ににのでいっぱいになった

翔(にの…無事でいてくれ…!)

翔(そうだ、にの…!なにか俺に連絡してきてるかも…!)

助けて とか 襲われた とか
そんな連絡がきてたらどうしよう
俺は無我夢中ににのとの個人LINEを探した

翔(これじゃない、これじゃ…ない!えっと)

翔(あった!)

通知が光っている なにか連絡がきてるようだった

翔(にの…!一体なんて…!)

ページを開くと
そこにはたった一文、こう書いてあった

「19時に、いつもの場所で待ってます」

ストーリーメニュー

TOPTOPへ