
君と僕の世界(嵐)
第5章 遊園地デート
アーティストが楽曲で恋人バレするなんてよくある話だ。だが俺には女の気配なんて全くないし、なんてったって相手は翔ちゃん。今のまま派手にしでかすなんてことがない限り、誰も翔ちゃんと付き合ってるなんて想像もしないだろう。
翔「上手くいってよかったね。なかなかいいじゃん」
和也「まあねー。俺天才なんで♪」
翔「あっれー?誰のおかげだー?」
雅紀「…こうなったらニノは頑固だからね…」
潤「これは彼女できたーって騒がれるぞ…まあその程度ならいいか…」
智「ね、ねえ。ここの歌詞」
雅紀「…ん?」
潤「『ふたつのクマ』…『ハートが重なる』…?これがどうしたの?」
智「翔くん、さっきクマ持ってたじゃん。財布にしまってたやつ」
雅紀「あー!もってたね!」
智「…ニノのゲーム機、みて」ボソボソ
潤「え…?」
雅紀「あ…く、クマ…!」
潤「しかもハート持ってる!」
智「シーッ…。これって多分あのクマのことだよね」
雅紀「ぜ、絶対そうだよ…!翔くんがもってたのこれと同じだもん…!」
潤「てことはこれってさ…もしかしてディズニーに行ったって日を書いてんじゃないの?」
智「…。」
雅紀「…。」チラッ
和也「ロケで食ったハンバーグがさマジで美味くてー」
翔「ほんと好きだねハンバーグ」
潤「…。」コクッ
雅紀「…『手を引かれおまたせって笑う顔』…。」
智「『好きだよ、目を瞑る』『花火の音とキスの味』…。」
潤「………『朝まで君を感じてた』…!」
雅紀「…ふふ」
智「…ヒヒヒヒヒ」
潤「…。」ニヤニヤ
和也「でさ、俺びっくりしてー…」
和也「って、何ニヤニヤしてんのよ。…気持ち悪…っ!」
潤「いやー?ねえ」
雅紀「なんでもないよー」
智「ラブラブでいいですなあ」
翔「…?なに、俺たちなんかしたっけ…?」
潤「さあてー、収録の準備しようかー」
雅紀「しごとしごと〜♪」
翔「…。」
和也「…な、なんなんだ…?」
まあ、何はともあれ今回の作詞デートは俺にとってかげかえのない思い出となった。
…次はどんな口実で俺を連れ出してくれるのだろう。
そんな期待をこの小さなお守りに込めて
俺は今日も仕事に向かう。
