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年の差は媚薬

第3章 4章

ショウタをソファーに座らせてお茶を出してあげ、私はもう一度バスルームに向かう。

中年になると自分の体臭に自信がない。

ヴァギナの中まで指を入れて念入りに洗い、歯磨きもした。


私は初めて味わう感覚に、私自身を支配されていた。

想像でしかないが、快楽殺人をしてしまう殺人犯は、この状態を楽しんでいるんじゃないだろうか?

胸の奥でグリグリと肉の塊が回転しているような感覚がし、ショウタをめちゃくちゃにしてしまいたい衝動に襲われる。


「残虐性と母性」は相反するものだが、実は同じところから生まれてくるのではないかと思う。

なぜならそれが今の私の中に共存してバランスを取っていることが分かるからだ。

猫にように撫でたい気持ちと、首を締めて殺してしまいたいという真逆な願望の共存は、私の顔にも現れていた。


バスルームの鏡に映し出された私の顔は少しニヤつき、そして目が爛々と輝いている。


バスタオルを体に巻いて、湯気を立てながらリビングに戻ると、ショウタは固まっていた。

テレビはついているが、視線はテーブルに落としたままだ。


私の気配に気づいたが、一瞬ビクリとしただけで、こちらを振り向かない。

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