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一夫多妻な三姉妹

第1章 ブス三姉妹

長靴を履いた姉が、店のレジで書類に目を落としながら、なにかブツブツ言っている。

「だめだな…人入れるか…」

「どうしたの?」

私がたずねる。

「いや、この間スーパーマルショーの仕事取れただろ?納品量が多すぎるんだよ。うちら3人じゃさばけないよ」

漬物屋は姉妹3人で切り盛りしてるのだ。

「従業員雇うってこと?」

「うん」

私は姉の返答に少し胸が高鳴った。

「従業員=男」とすぐに連想した。


その時妹の奈々が帰り、その話を伝えたとき、私以上に顔を赤らめていた…

私と奈々は目を合わせ、ある《モード》に感情が切り替わったことを確認した。

それは、思春期の少女が、ちょっとイケてる同世代の男子を見たときのような、純粋原始的な心の高まりだった。


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