一夫多妻な三姉妹
第4章 嫉妬
夜の食事は、リョウが来てからはじめて楽しさを感じなかった。
奈々は相変わらずリョウにべたべたしているが、奴は二人の異変を気づいていないんだろうか?
(それとも私の勘違いか??)
姉とリョウはこれまでと違う距離感があり、私は奈々のように無邪気に接することができない。
食べ物の味もあまりしないまま、夕飯を食べ終わり私は部屋に戻る。
昔父が生きていた頃からの慣習で、風呂は姉、私、妹の順に入っていたが、リョウが来てからは彼を最初に使わせることにした。
木造の我が家は昔はたくさんいた従業員たちの寮としても使われていたのでアパート一軒分くらいの大きさがある。
広いのはいいが、昔のこの手の建物の特徴で、音が共鳴してしまうのだ。
離れたところに居ても、家族が何をしているのか、だいたい想像がつくのだった。
リョウが風呂から上がり、3つ奥の自分の部屋に入り、そのあと姉が風呂に行く音がした。
そして、30分ほどして姉が風呂から上がるのを察知して私はタオルやら着替えやらを用意し始める。
お湯にほぐされながら、頭に浮かぶのはリョウと姉のことばかりで、気が滅入る。
さっさと体を洗い、風呂場から出ると、満面の笑顔の奈々が見え、私は少しおかしくなって微笑み返す。
あの屈託のない笑顔は純粋そうで、少し気持ちが和らいだ。
そして、自分の部屋のドアノブに手をかけたとき、姉の部屋から《声》が聞こえた…。
「フフフッ…そうなんだ…ハハハッ」
という姉真由子の声。
私が風呂に入っている間に、リョウは姉の部屋に行っているのだった。
奈々は相変わらずリョウにべたべたしているが、奴は二人の異変を気づいていないんだろうか?
(それとも私の勘違いか??)
姉とリョウはこれまでと違う距離感があり、私は奈々のように無邪気に接することができない。
食べ物の味もあまりしないまま、夕飯を食べ終わり私は部屋に戻る。
昔父が生きていた頃からの慣習で、風呂は姉、私、妹の順に入っていたが、リョウが来てからは彼を最初に使わせることにした。
木造の我が家は昔はたくさんいた従業員たちの寮としても使われていたのでアパート一軒分くらいの大きさがある。
広いのはいいが、昔のこの手の建物の特徴で、音が共鳴してしまうのだ。
離れたところに居ても、家族が何をしているのか、だいたい想像がつくのだった。
リョウが風呂から上がり、3つ奥の自分の部屋に入り、そのあと姉が風呂に行く音がした。
そして、30分ほどして姉が風呂から上がるのを察知して私はタオルやら着替えやらを用意し始める。
お湯にほぐされながら、頭に浮かぶのはリョウと姉のことばかりで、気が滅入る。
さっさと体を洗い、風呂場から出ると、満面の笑顔の奈々が見え、私は少しおかしくなって微笑み返す。
あの屈託のない笑顔は純粋そうで、少し気持ちが和らいだ。
そして、自分の部屋のドアノブに手をかけたとき、姉の部屋から《声》が聞こえた…。
「フフフッ…そうなんだ…ハハハッ」
という姉真由子の声。
私が風呂に入っている間に、リョウは姉の部屋に行っているのだった。