テキストサイズ

一夫多妻な三姉妹

第4章 嫉妬

昼間から私を苦しめる、焦りや不安・嫉妬・疑問の感情は確信になり、怒りの感情へと化けた。

顔の筋肉が怒っているのが自分でもはっきりと認識することができる。

(出し抜かれた!私たちに何の相談もしないで!長女の特権使いやがって!)

心の中で口汚く姉を罵ると、急に体の力が抜けてベッドに座り込んでしまった。


「バタン!」と奈々の部屋が閉まる音がし、そして「プシュ」っとビール缶を開ける音がする。

奈々は姉とリョウのことを感づいていないのか、「いつもの習慣」どおりに動いている。

奈々は時々気が向いたときに私の部屋に話をしに来るが、今日はどうしても来てほしくなかった。


私は座り込んだまま動けなくなり、耳を姉の部屋の方に集中させている。

奈々の部屋からはいびきが聞こえ始めた。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ