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カントリーロード

第4章 明けの明星

「…なんで…真琴さんがここに…」
つい、思ったことが口に出た。
疲れていたのだ。
とても。

真琴さんも疲れている様子だった。
髪が乱れていた。

「ごめんね…」
僕の質問に答えず、真琴さんはうつむいて謝った。
そのまま、そこに立っている真琴さんを、どうしたらいいかわからなかった。
朝日の逆光で、表情がはっきり見えなかった。
僕は、少し…少しだけ近づいてみた。
涙の跡が見えた。

「…大丈夫?」
僕は思わず顔をのぞき込むようにして、声をかけた。
びくっとして、真琴さんが視線をあげた。
僕の視線と合う。

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