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第5章 蜜月

(三田さんは何をしにきたんだ?)

僕は三田さんの次の言葉を待っているあいだ、真琴さんのことが気にかかっていた。

近くに姿は見えない。

(うまく隠れたみたいだ)

なにげなしに三田さんが煙草をふかして離れの流しに目をやる。

「誰か、野菜をもってきてくれたか」

「えっ、ああ~はいっ…その、はい」

うっかり真琴さんのことを話してしまいそうになるが、なんとか踏みとどまった。

冷や汗が出る。



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