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愛のことば 「改訂版」

第1章 愛のことば

         12

 そして、
 「アイちゃんの涙は
  いっぱい
  たまっているだろうね」
 と言いながら、アイちゃんにキスをはじめました。
 キスというより、アイちゃんの涙を、吸い取っているのです。
 涙を吸い取るとき、アイちゃんも吸うので、わたしは、腰を浮かして、足をすこしすぼめるようにして、つま先まで、突っ張るように力を込めました。
 そうすると、気持ちよさが、強まるのです。
 吸ったあと、また、アイちゃんに、キスをしてくれるのです。
 キスを、長くしてくれたあと、アイちゃんを、舐めはじめました。
 直さんが、
 「アイちゃん
  大好きだよ」
 と、言ってくれているのが、聞こえるようです。
 こんども、アイちゃんを舐めてくれるのが、きょうの目的だったのかと思うほど、長く長く、アイちゃんを舐め続けてくれています。
 わたしが、そう思っていましたら、
「ダイヤモンドだ
 いちばんの宝石だ」
 直さんは、そう言いながら、ダイヤちゃんを、優しく優しく、舐めはじめてくれました。
 直さんの舌が、ダイヤちゃんに、触れるか触れないかの、優しさで、舐めてくれています。
 わたしは、あまりの気持ちよさに、泣きだしてしまいました。
 鼻をすすりあげ、しくしくと泣き続けました。
 ダイヤちゃんを、舐めてくれている直さんの髪を、梳くように揉むようにしながら、泣き続けました。
 そのうち、手を動かすこともできなくなり、ただもう気持ちよさに、泣き続けるだけになりました。

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