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愛は楽しく [改訂版]

第1章 愛は楽しく

         14

 またあの、嵐のような気持ちよさが、わたしを、襲ってきました。
 気持ちよくて気持ちよくて、泣いてしまいました。
 「勉さん
  勉さん」
 と、大声で叫んでしまいました。
 だって、ものすごく気持ちよかったんだもの。
 こんなに気持ちいいのは、勉さんが舐めてくれているからだと、伝えたかったのですが、そんな長い言葉は、とうてい言えませんので、
 「勉さん
  勉さん」
 と、叫んだのです。
 勉さんが手を握ってくれていたので、ギュッと握り返していました。
 体全体には、力がはいりませんが、手だけは握れたみたいです。
 勉さんが、舐めるのをやめて、あがってきました。
 「菜緒ちゃん
  さっきより
  ずっと
  気持ちよかったみたいだね」
 「うん
  すごく
  気持ちよかったよ」
 「よかったね    
  菜緒ちゃん
  まだ
  舐めてほしい?」
 「うん
  勉さんが
  よかったら
  もっと
  舐めてほしい」
 「でも
  少しずつ
  休みながらね」
 「うん」
 勉さんは、冷蔵庫から、ミネラルウォーターを出して、わたしに、口うつしで飲ませてくれました。
 「勉さん
  美味しい」
 勉さんは、残りをゴクゴクと飲みほしました。
 そのとき、勉さんは、やっぱり男なんだなと、思いました。

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