ミストレス・ラブ
第2章 初めてリハ
ユキさんの踊りはやっぱり上手で、後ろから見ているだけで惚れ惚れしてしまう。
私はユキさんの踊りに引っ張られるかのように、身体が反応した。
流れるようなステップのおかげで自然と振りが身体に染み込む感じがした。
「やっぱり。マイちゃんで正解だったわ!」
リハの通しを数回終えるとH先生が手を合わせてニコッと笑いながら言った。
どうやら私は振りを覚えるのが人より早いらしい。言われてみれば、どんなアンシェヌマンでも数回みれば大体覚えられた。
「“振りだけ”は、でしょ?」
少し浮かれた気持ちになっていた私をS先生の一言が、現実に引き戻す。
「ステップが雑、柔軟性も足りない。私は見込み違いだと思う」
ドキッとした。でもショックじゃない。先生の言っていることが、自分でも痛いほどわかるから…
「先生。通しを続けて頂いてもよろしいですか?」
しんとした稽古場にユキさんの声が響いた。
私はユキさんの踊りに引っ張られるかのように、身体が反応した。
流れるようなステップのおかげで自然と振りが身体に染み込む感じがした。
「やっぱり。マイちゃんで正解だったわ!」
リハの通しを数回終えるとH先生が手を合わせてニコッと笑いながら言った。
どうやら私は振りを覚えるのが人より早いらしい。言われてみれば、どんなアンシェヌマンでも数回みれば大体覚えられた。
「“振りだけ”は、でしょ?」
少し浮かれた気持ちになっていた私をS先生の一言が、現実に引き戻す。
「ステップが雑、柔軟性も足りない。私は見込み違いだと思う」
ドキッとした。でもショックじゃない。先生の言っていることが、自分でも痛いほどわかるから…
「先生。通しを続けて頂いてもよろしいですか?」
しんとした稽古場にユキさんの声が響いた。