ひとつ屋根の下の愛情論
第9章 泣きたいのは俺の方
~律夏side~
じめっと…今日は1日暑かった。
久しぶりの登校だと緊張していた秋音の背中を思い出す。
気疲れしてそうだ――――…
いつもより早く帰れそうな仕事配分に…晩御飯を作ってやろうか?とも思ったが…残念なことに俺は、雑炊しか作れないことを思い出す。
「簡単な晩飯――――…って何だ?」
と、スマホを睨みながら呟く。
「律夏先生――――…どうしました?渋い顔をして///何かお悩みなら…相談に乗りますよ?」
「金江先生…」
横から声をかけられ、自分がアイツに負担をかけないように…と、悩んでる顔が“渋い”と表現されたことに疑問を感じる。
「そんな、怖い顔をしていました?」
「///い、いえ!渋くて――――カッコいい…顔を///って、ごめんなさい!」
顔を赤らめて…アピールをされているんだな…と、思ったが――――…「カッコいいとかお世辞ですか?」と、笑顔で返した。