ひとつ屋根の下の愛情論
第12章 沈殿する記憶と思い
「――――俺…この先…生きて行けるかな…」
窓の外を眺めながら…流れ行く景色をぼんやり見つめ――――…不安が口から出た。
「秋音…」
見なくても――――分かる…
困っているって…
どう、声をかけたらいいか分からずに…あの形のいい唇を強く結び…黙り混んでいる…
ごめん――――…
ごめん…律夏…
それでも――――俺はこの気持ちが…消えることはないと思うんだ…
律夏にだけは…嫌われたくない――――…
でも、
嫌われて…軽蔑されて…汚物を見る目で…見られたら――――…
それは…それで――――…興奮して…
痙攣しそうだ…
触るな!っと――――…言う律夏にすがり付き…這いずり回りたい…
ごめん――――気持ち悪いよな…