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ひとつ屋根の下の愛情論

第14章 側にいる理由



「高校生活最後の文化祭!悔いのないように――――!絶対、彼女を作る!!!」



クラスで文化祭何をするかを決めた放課後、吉川は拳を高らかに上げ叫んだ。



「――――うゎ…まだ言ってるのかよ…」


「福田、お前も失恋を引きずるのはやめろ――――…凍える冬が来る前に股間も心も暖めようぜ」



「うゎ…吉川最低~…」


クラスで堂々と彼女を作るぞ宣言をした吉川の周りにいた女子が冷たい言葉を浴びせる。


「お~お~、何とでも言うがいいさ…。伝説のキャンプファイヤーの力を借りて、なんとしてでも告白を成功させてみせる!」



校庭には文化祭の後夜祭に煌々と燃やされるキャンプファイヤーの準備が着々とされている。


どこにでもある…告白の伝説――――…


もちろんわが校にも存在していて、毎年…告白するものは絶えない。





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