ひとつ屋根の下の愛情論
第17章 乾きの果て
「――――こい!」
「!///いっ、た!」
俺は秋音の手首を掴むと、走り出した!
「り――――律さん――――!?」
後ろから雅が俺の名を読んでいるのは分かったが…
か細い手首を握った瞬間に俺の脳ミソは…
この手首の持ち主を奪い去ることで頭がいっぱいだった。
さっき入ってきたばかりの神社の鳥居を出ると俺は乱暴に秋音を走らせた。
「やだ――――律夏!放せよ!」
「無理だ」
俺は後ろで少しの抵抗を見せる秋音を振り返り――――…睨む。
すると――――ビクッと険しい表情を見せた秋音に、俺の乾いていた体に…一気に血が巡る!
「――――り…つか…」
言葉に詰まりながら俺に引っ張られる秋音の泣顔が――――…たまらなく…興奮する!