ひとつ屋根の下の愛情論
第17章 乾きの果て
電話を終えると携帯を秋音に投げ返す。
「――――律夏のアパートに泊めるって…どういう事?」
「アパート?じゃなかったな――――ラブホに泊まるって言えば良かったか?」
秋音は携帯をテーブルに置くと…うつむき…「そ、それは――――言わなくていい」と、力なく呟く。
「その姿――――…まずは…飯…食ってないのか?」
「なんでこのホテルが――――同姓同士でも使えって知ってるの?」
俺の質問を遮るように、秋音は質問を被せてきた!
「――――同姓で…使ったこと…あるの?アッ…さっきの綺麗な男性…と?まさか…」
秋音は俺の手をクンクンと嗅ぐと…部屋の何かを嗅ぎ分けようとクンクンしながらキョロキョロする。