テキストサイズ

ひとつ屋根の下の愛情論

第5章 背中の温もりとか…


ペットボトルを秋音に渡すと…震える手で受けとる。


「休んでろ――――俺は風呂に入ってくる」


独りで落ち着かせる時間を作ってやる。


側にいるが――――…べったり側にはいない…

心配はするが――――…過剰に心配はしない…


それが…俺が秋音にしてやれる……事だ…





俺は客間に秋音残し――――風呂に入る。



それにしても――――華奢だった…


女より…軽かった。


―――――――白くて…綺麗な肌だった。



それだけに、いまだに消えない…うっ血の紫の箇所が痛々しい。



犯人がサディストなら……縛られ艶かしく横たわる秋音に変な気持ちを起こしても致し方なかったのでは?



と――――ちょっとでも思った自分が情けない!


秋音にとっては、辛い時間だったに違いない!


それを――――…致し方ないって…


最悪である。



ストーリーメニュー

TOPTOPへ