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｢やっぱりこの部屋って造りがいいね。
1LDKには見えないよ。広いなー｣


壁は薄いけど…と、口にしたくなる。


｢でも菜々美と結婚したら手狭だよねー｣


僕が菜々美と？…考えたこともない。

僕が菜々美と付き合っているのは
感性が似ているから。

それと性欲を満たす為。

もっと言うなら
ひたむきにセックスに取り組む
菜々美の姿勢が好き。


｢あれ、無言？菜々美と結婚しないの？
もう今年で33だよ｣

｢それを言いたくて僕に会いに来たの？
ちなみに、この近辺でパン屋はオープンして
いない｣