歪ーいびつー
第6章 優雨
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オリエンテーション合宿が終わって昨日無事に帰って来た私は、今自宅近くの公園へと来ている。
合宿が終わった次の日は日曜日だったので、奏多と話すにはちょうど良かった。
「優雨、話って何? 」
目の前で優しく微笑む奏多。
こうして見ると、夢から聞かされた話しがやはり信じがたく思えてくる。
「夢から色々話は聞いた。……夢、怖がってる。もう夢に酷い事はしないで」
私がキッと奏多を睨みつけると、奏多はそれまでの笑顔を崩すと突然無表情になった。
「これ以上夢に何かしたら許さないから! 」
私が少し声を荒げると、奏多はクスリと笑って口を開いた。
「……許さないって何? 優雨にそんな事言われたくないなぁ」
そう言った奏多は笑顔で私へと近付くと、目の前まで来てその身を屈め、私の耳元で囁いた。
「優雨……お前の気持ち、俺が気付いてないとでも思ってるの? 」
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