雪野かなえに想いを込めて
第2章 JILLSTUARTクリスマスコフレ(レンタル編)
みふゆとみかづき壮組と見滝原組のお泊まり会の翌日。
「あーーーー!!」
あたしは、メイク用品を忘れていた。
「どうしたの?」
「いや、メイク用品忘れて……」
「もう、かなえさんったらうっかりさんだね。私の貸してあげるよ」
まどかがあたしに差し出したのは……JILLSTUARTのクリスマスコフレ。しかも、プリンセスシリーズのセット。ピンクやら花柄がキラキラしている。
「いやいやいやいや、あたしがこんな可愛いの……! やちよかみふゆに借りる……」
あたしは後ずさる。
「わかった! 私がしてあげるね。ほら見て、意外とブラウン系もあるんだよ。安心して任せて」
「わ、わかった」
まどかのキラキラと輝かした目を無下にはできないと、あたしは観念した。
「はい、できたよ」
目をあけて鏡にうつったのは、甘過ぎない……けど、少しリップがツヤッとウルっとしていて、瞼はキラリと輝いている普段とは違う自分だった。
「ほら、みんなに見せに行こうよ!」
みふゆややちよ達に見せると意外にも好評で。慣れない自分に恥ずかしくもあり、少し嬉しい瞬間だった。
たまには友達の違うコスメを使うのも楽しいなと思った。普通の女の子。それを味わわせてくれる彼女達に出逢えて、彼女たちに感謝だ。
みんなでわいわいするこんな日々も……悪くない。
幸せだなっとあたしはふっと微笑んだ。
「なによ~! もぅ!」
みんなの笑い声が耳に心地よく響いた。
fin.
「あーーーー!!」
あたしは、メイク用品を忘れていた。
「どうしたの?」
「いや、メイク用品忘れて……」
「もう、かなえさんったらうっかりさんだね。私の貸してあげるよ」
まどかがあたしに差し出したのは……JILLSTUARTのクリスマスコフレ。しかも、プリンセスシリーズのセット。ピンクやら花柄がキラキラしている。
「いやいやいやいや、あたしがこんな可愛いの……! やちよかみふゆに借りる……」
あたしは後ずさる。
「わかった! 私がしてあげるね。ほら見て、意外とブラウン系もあるんだよ。安心して任せて」
「わ、わかった」
まどかのキラキラと輝かした目を無下にはできないと、あたしは観念した。
「はい、できたよ」
目をあけて鏡にうつったのは、甘過ぎない……けど、少しリップがツヤッとウルっとしていて、瞼はキラリと輝いている普段とは違う自分だった。
「ほら、みんなに見せに行こうよ!」
みふゆややちよ達に見せると意外にも好評で。慣れない自分に恥ずかしくもあり、少し嬉しい瞬間だった。
たまには友達の違うコスメを使うのも楽しいなと思った。普通の女の子。それを味わわせてくれる彼女達に出逢えて、彼女たちに感謝だ。
みんなでわいわいするこんな日々も……悪くない。
幸せだなっとあたしはふっと微笑んだ。
「なによ~! もぅ!」
みんなの笑い声が耳に心地よく響いた。
fin.