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雪野かなえに想いを込めて

第10章 とあるランキングの日

ランキング戦。課金額はいくらになったのだろうか?

 そんなことは、どうでもいい。貴女とどれほど戦ってきただろうか。

 ゲームの中では、彼女はいないけれど、私が願った願いによって、彼女は、私と一緒に住んでいる。

 毎回、戦いがすすむたびに焦燥感にかられる。そんな時に見かけたSNSの心ない言葉。

 プツンーー。

 緊張の糸が切れて、深夜、涙が止まらなくなる。かなえさんは隣の部屋でヘッドフォンをして、好きなバンドのライブDVDを見て、次のライブのインスピレーションを考えたり、どうすれば、よりよいパフォーマンスをできるのか考えて、熱心に勉強している。 

 余計な心配をかけてはいけない。同じベットに入ってくるその前までに泣き止まないと。とまれ、とまれ、涙よとまれ。くだらないことで泣くな。しょうもないことで泣くな。

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