雪野かなえに想いを込めて
第3章 孤独な少女とおせっかいRocker
寂れた建造物の屋上。
「危険、立ち入り禁止」
そんな文字を見かけたら、どうしても入りたくなる。背中に背負っているベースが嫌に重い。死にたい、死にたい、死にたい。そんな想いを抱えた気持ちを見透かしたような、今にも泣き出しそうな曇り空。
耳に流れているのもまさに今の私の気持ちを歌ったような、メタルな曲調に乗せた病み曲。歌っている歌手は、美人でかっこよくて、才色兼備。どうして私は、そうなれなかったのだろう。
バンドに憧れた。共に曲を奏でる仲間が欲しかった。それなのに人見知りで上がり症な私は、人前でまともに弾くこともできなくて、いつも一人。一人は寂しくない。そう思うようにするのに、寂しくて、苦しくて。音楽に憧れた。だけど、私にはうまくできない。
ポツリーー。
雨が降りだして。私の頬からも溢れだしたものは止まらなくて。
このまま飛んでしまおう。生きてたって、楽しくなんかーー。
ふっと目を閉じて、空をーー。
「危険、立ち入り禁止」
そんな文字を見かけたら、どうしても入りたくなる。背中に背負っているベースが嫌に重い。死にたい、死にたい、死にたい。そんな想いを抱えた気持ちを見透かしたような、今にも泣き出しそうな曇り空。
耳に流れているのもまさに今の私の気持ちを歌ったような、メタルな曲調に乗せた病み曲。歌っている歌手は、美人でかっこよくて、才色兼備。どうして私は、そうなれなかったのだろう。
バンドに憧れた。共に曲を奏でる仲間が欲しかった。それなのに人見知りで上がり症な私は、人前でまともに弾くこともできなくて、いつも一人。一人は寂しくない。そう思うようにするのに、寂しくて、苦しくて。音楽に憧れた。だけど、私にはうまくできない。
ポツリーー。
雨が降りだして。私の頬からも溢れだしたものは止まらなくて。
このまま飛んでしまおう。生きてたって、楽しくなんかーー。
ふっと目を閉じて、空をーー。