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びっくり事件簿

第13章 トイレットペーパー不足のデマ。

日曜はまたまた仕事が休みだった。土曜の夜にトイレに流せるタイプのウェットティッシュが買えたことで、前の日ほど切羽詰まってはいなかったが、買えるのであれば買っておきたい状況に変わりはない。

お昼前頃、近所のドラッグストアに出かけてみた。行きがけに、トイレットペーパーを自転車のカゴに入れて帰る買い物帰りらしきおじいさんとすれ違う。

あ、入荷したんだ!

喜びもつかの間、ドラッグストアのトイレットペーパー棚は、前日に見た光景と同じ状態だった。さっきのおじいさんは別の店で買ったのか、それとも運良く最後の1パックを手に出来たのか…。とにかく、無かった。

「まぁ、いいや。明日(月曜日)には入荷するし。仕事帰りにうちの店で買って帰ろう」

その日はそれ以上深追いはしなかった。

そして、月曜日。朝イチの時点ではまだ紙類は入荷していない。開店後30分ぐらい経った頃にくるトラックの便で入るのだ。入荷は1日3回あり、開店準備作業より前に届く1便、開店後30分ぐらい経った頃に届く2便、お昼過ぎに届く3便があるのだが、紙類はいつも2便で入るのだ。

開店時間。開店前は全員で品出しをするが、開店後はレジに入る人と、2便で届く荷物を品出しする人にわかれる。レジは、混んで来たら応援を呼び、呼ばれると品出しの人が作業を中断してレジに入るシステムだ。

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