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桃尻少年

第3章 お礼参り

シャッとカーテンが開き、次弥はビクッとした。


立っていたのは養護教諭の若い女性。次弥ににっこりと微笑んで話しかけて来た。



「やっと起きたわね?ビックリしたでしょ、いきなり保健室で。」


「…はい。」


「屋上で倒れてたのを、高瀬清人君?あの子が抱えて連れて来てくれたのよ?」



やっぱり、あいつが…。
そう思う次弥は、拳を強く握った。

先生はその様子を見て、眉尻を下げた。

見た目真面目で大人しそうな、しかも儚げな美少年が、屋上でサボるとは考えられなかったのだ。

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