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はるのかぜ

第82章 クラス担任、決まる

山田校長は1年生のクラスから順番に担任と副担任を発表し始めました。次から次へとその場にいた教員の名前が呼ばれていきますが、ハルの名前はなかなか呼ばれません。とうとう最後のクラスになってしまいました。

「3年5組、担任、内海先生。副担任、森本先生。」

「3年5組?」

ハルは思わずつぶやきました。

「では、クラス担任も決まりましたので、あちらに座席表を掲示します。各自、席を確認の上、移動をお願いします。」

そう言うと、山田校長は座席表を掲示しました。ハルも自分の席を確認し、移動します。

 ハルが自分の席に移動した直後、背後から声をかけられました。

「内海先生!」

ハルが振り返るとそこには1人の中年男性が立っていました。

「3年主任の藤ヶ谷と言います。」

「よろしくお願いします。」

その男性は学年主任の藤ヶ谷智先生でした。藤ヶ谷先生はハルに説明を続けます。

「こちらこそ、よろしくお願いします。それから、こちらにいらっしゃるのは3年5組副担任の森本昭子先生です。」

藤ヶ谷先生はハルの隣の席に居た50代ぐらいの女性を紹介しました。

「森本です。いきなり受験生の担任でいろいろ大変だと思うけど、私もできる限り力になるからよろしくね。」

「はい、よろしくお願いします。」

「森本先生はこの道30年のベテランですから、何か困ったことがあったら相談してください。もちろん、私も最大限サポートします。」

藤ヶ谷先生が補足しました。

「ありがとうございます。」

いきなり3年の担任を任されたハルはプレッシャーを感じていましたが、周りのサポートが手厚そうなことを知り、少し安心しました。そして、いよいよハルのクラスが始動します。

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