テキストサイズ

はるのかぜ

第121章 下関デート

職を失ったハルは、仕事探しと通院時以外は自宅で過ごす日々が増えていました。そんなある日、ハルの携帯電話が鳴りました。

「もしもし、達ちゃん?」

電話の相手は達也でした。

「ハル、今、大丈夫かい?」

「うん、大丈夫。」

「明日なんだけど、僕仕事が休みなんだ。よかったらどこか遊びに行かない?」

「いいね!」

ハルは快諾しました。

「じゃあ、明日、10時にゆめタワーの入口で待ってるから。」

「了解!楽しみにしてる。」

 翌日、ハルは達也との約束通り海峡ゆめタワーの入口へと向かいました。達也の姿を見つけたハルは早速駆け寄ります。

「達ちゃん、おはよう。」

「おはよう、ハル。」

「ごめんね、待たせちゃって。」

「大丈夫だよ。僕もちょっと前に来たばっかりだから。じゃあ、早速、ゆめタワー登ろうか。」

「うん。すっごく久々。」

「えっ、下関に長く居ても?」

「地元民はなかなか来ないの。」

「そっか。じゃあ、久々に楽しもうよ。」

「うん。」

そう言うと、2人はゆめタワーのエレベーターに乗り込みました。展望室に着くと早速、景色を眺め始めます。

「久々に見ると、やっぱり所々新しくなってるところもあるわね。」

久々の展望室からの景色を眺めてハルは大喜びです。

「へぇー、シーモールの屋上ってあんな感じになってるんだ!」

一方、達也は新鮮な気持ちで下関市内を眺めていました。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ