はるのかぜ
第25章 テスト前は大忙し
高校二年生になったハルもテスト前になると大忙しでした。
「内海!化学のプリント貸してもらえないか?」
「化学?ちょっと待ってね。…はい。」
「サンキュー!」
一年の時よりもエスカレートしており、ハルのノートやプリントを男子生徒も借りに来るようになったのです。もちろん、それだけではありません。
「ハル、Writingのプリント貸してもらえないかなぁ?」
そう声をかけたのはミカでした。すぐにハルは、ミカに自分のプリントを差し出します。こうして、テスト前になるとハルの元には沢山の人が押し寄せ、ノートやプリントを借りていくのが恒例となっていました。
その日の帰り際のことです。通学時の鞄を持ったハルは思わず呟きました。
「なんか、鞄が軽い。…そっか、みんなにいろいろ貸したからかぁ。」
ハルの忙しさは学校が終ればひと安心ではありません。家で勉強をしていると、突然携帯電話が鳴りました。確認すると彩からのメールでした。
「ハル、悪いけど英語の訳送ってもらえないm(_ _)m。」
ハルは英語のノートを開き、自分が書き取った訳を1つ1つ携帯電話に入力します。20分ぐらいかけてようやくハルは訳を打ち終わり、送信しました。長文を入力したメールは容量に影響するので、ハルは彩に送信できたのを確認すると、すぐに送信履歴から削除しました。しかし、その数分後のことです。ハルの携帯電話が再び鳴ります。今度は愛からメールでした。
「英語の訳、全然書いてなかった。送ってくれると助かるんだけどなぁ。」
「うそぉー!今、メール消したばっかなのに。」
愛からのメールにハルは思わずそう言いました。数分前に消した英語の訳をもう一度打ち直さなければならなかったのです。
「内海!化学のプリント貸してもらえないか?」
「化学?ちょっと待ってね。…はい。」
「サンキュー!」
一年の時よりもエスカレートしており、ハルのノートやプリントを男子生徒も借りに来るようになったのです。もちろん、それだけではありません。
「ハル、Writingのプリント貸してもらえないかなぁ?」
そう声をかけたのはミカでした。すぐにハルは、ミカに自分のプリントを差し出します。こうして、テスト前になるとハルの元には沢山の人が押し寄せ、ノートやプリントを借りていくのが恒例となっていました。
その日の帰り際のことです。通学時の鞄を持ったハルは思わず呟きました。
「なんか、鞄が軽い。…そっか、みんなにいろいろ貸したからかぁ。」
ハルの忙しさは学校が終ればひと安心ではありません。家で勉強をしていると、突然携帯電話が鳴りました。確認すると彩からのメールでした。
「ハル、悪いけど英語の訳送ってもらえないm(_ _)m。」
ハルは英語のノートを開き、自分が書き取った訳を1つ1つ携帯電話に入力します。20分ぐらいかけてようやくハルは訳を打ち終わり、送信しました。長文を入力したメールは容量に影響するので、ハルは彩に送信できたのを確認すると、すぐに送信履歴から削除しました。しかし、その数分後のことです。ハルの携帯電話が再び鳴ります。今度は愛からメールでした。
「英語の訳、全然書いてなかった。送ってくれると助かるんだけどなぁ。」
「うそぉー!今、メール消したばっかなのに。」
愛からのメールにハルは思わずそう言いました。数分前に消した英語の訳をもう一度打ち直さなければならなかったのです。