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また会える日まで

第3章 一人じゃ、ないよ

Aside




病室を出て、3人で出口まで歩く。




「明日から始まるんだよなあ…抗がん剤」




翔「俺達が思ってる以上に辛いよ、きっと。」





なんか、今でも実感が沸かないや。



楽屋の扉を開けたら、リーダーが椅子に座って



ふにゃって笑いながら





「おはよ」って言いそうな気がするんだ。


スイーツをほおばって


「相葉ちゃんコレ、おいしいよぉ~一口あげる!」



なーんて、話してるような気がするんだよね。








潤「…俺らが、リーダーの前で明るくしないとね。


俺らも一緒に戦えば絶対に大丈夫だよ」



翔「智君ならきっと、負けない気がするんだよなぁ」




潤「そうだね、俺もそう思う」





「…だよね、そうだよね!俺達も戦おう。大丈夫だよね!」




きっと大丈夫だよね。









いつも俺達を影で支えてくれるリーダー。





誰よりも、みんなを見てる。









ぼやっとしてるように見えて本当に



やる時はやる人。









そのリーダーの寛大さに、心の広さに



どれだけ救われて来たことか。








…だから俺は、嵐の"笑顔"の源になる。



俺が笑って、リーダーを笑顔にするんだ。









潤「おーい、相葉さーん?



難しい顔してどうしたの?」








色々考えてるうちに難しい顔してたみたい。




「ううん!何でもない!じゃあ、また明日ね」




翔「ほーい、また明日」




潤「じゃあね、また」









そう言って俺達は別れて、帰路についた。



『またね』って言葉

今も病気で戦ってる人にとっては

どれだけすごい言葉なのかな。


明日が来るって

またねって言えるって



当たり前じゃ、ないんだな。



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