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銀河巡礼

第7章  五の月




片隅に置かれたピアノに
しずしずと座った少女
覚えたてのキラキラ星を弾き
拍手に頬を染める


初老の紳士がイマジンを弾き歌う

赤い髪の学生が古い古い歌謡曲を

ノクターンを弾くのは
スーツにハイヒールの女性


散りばめられた旋律が
ステンドグラスとなって空間を埋めてゆく


そうしてピアノはいつも
ここで出会いを待っている






~空港ピアノ


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