テキストサイズ

銀河巡礼

第7章  五の月




運河沿いの家並みは
虹を思わせた

ブルー オレンジ イエロー…


窓にはこぼれるように咲いたミニバラの鉢
くすんだ手すりの隙間から
金色の瞳が覗く


ステップを踏みながら
バールの看板を指で弾けば
雨音と交錯する硬い響き

雨音…?



夜更けの雨は
虚ろな酔いにジュモンをかける






(了)


ストーリーメニュー

TOPTOPへ