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銀河巡礼

第7章  五の月




小さなバールには
村の誰もが 日に一度は訪れる


朝一番のエスプレッソを飲みほして
仕事へ向かう彼
買い物帰りに
おしゃべりをするおかみさん
おやつを買いに小銭を握りしめた少女…


パオロは微笑み 頷きながら
彼らのこぼしてゆく人生のかけらを
そっと集めて
ポケットの奥に眠らせる






(了)



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