テキストサイズ

銀河巡礼

第8章  六の月




長い昼を持て余し
さ迷い続けるはじめての街には
少しのよそよそしさと
見え隠れする小さな影


通りの向こうから
路地の先から
ひそみきれない手がまねく


やがて
日没とともに銀色の粉が振り撒かれ
鳴り響くファンファーレ


夏至の宵
妖精たちのまつりが始まる






(了)


ストーリーメニュー

TOPTOPへ