テキストサイズ

銀河巡礼

第8章  六の月




森の奥深くに佇むホテルには
スペシャルな部屋がある…



絡み合う蔦に守られた扉をあけ
樫の一枚板で設えられたフロントで
呼び鈴を鳴らす
現れた影の薄いフロントマンに
あの部屋を、とひと言
あとは
夜霧の訪れを待てばよい


そう、ここは
最上の夢を見るための部屋
眠りの楽園



けれど
チェックアウトはかないません…






(了)


ストーリーメニュー

TOPTOPへ