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銀河巡礼

第9章  七の月




── ここにしようか


いつものふたりが
夏草のそよぐ丘の上で
雨上がりの空を仰いだ


肩掛けかばんから取り出すのは
絵の具箱と大きなパレット


このぐらい?
もうちょっと!


そうして
絞り出した絵の具がならぶパレットに
ふたりそろって
膨らました頬から 息を吹き掛ける…



ほら、
今日も美しく虹が架かる






(了)


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