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銀河巡礼

第9章  七の月




悲しみに満ちたこの世界で
いつも笑顔でいることを問われると
彼は答える


── 僕は
幼い頃
とてもよく泣く子だったんだ
だから きっと
泣き尽くしてしまったのさ…



そうして空高く
窓拭きの仕事へもどってゆく



彼の磨いた窓は
青空を綺麗に映して曇ることは ない






(了)



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