テキストサイズ

銀河巡礼

第10章  八の月




旅をするなら列車がいい

ひとつ ひとつ駅にとまり
時に
追い抜いてゆく特急を見送って…


風が潮の匂いを運んでくれば
海をさがしに
珈琲が飲みたくなれば 本を閉じ
無人の改札を抜けて
線路沿いをゆるゆる歩く


心のままに 気の向くままに


そんな旅路に思いをめぐらせ
戯れに広げた地図を 指でたどる






(了)



ストーリーメニュー

TOPTOPへ