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銀河巡礼

第11章  九の月




半ズボンから伸びる足は

たくましく日焼けし

白い歯を見せて笑う顔には

少しの屈託がかくされている



夏は少年をおとなにする


少女と手をつなぐことを躊躇うほどに



いつのまにか

秘密を抱えたような自分に戸惑いながら

少年はひと気の絶えた海を見つめる

いつまでも いつまでも…






(了)


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