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銀河巡礼

第25章 十一の月 Ⅱ




乙女な僕の心臓が とくんと跳ねた


ー可哀想だね
連れて帰ろうよ

少年な僕が 胸の奥で囁きかける



何度かのまばたきの後

僕はそっと

小さなドールを抱き上げた…



長旅を思わせるドレスの綻び

褪せた金髪


ー僕なら直してあげられるよ



嘲笑と好奇の視線がまとわる中

僕は少し 英雄になる






〜アンティークショップにて


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