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銀河巡礼

第32章 六の月 Ⅲ




時を刻むような雨の音

後ろ姿を映す水鏡

呼びとめる声はどこからか…



濡れそぼる菖蒲の

すぼめた唇から吐息がもれる



水無月の紫に揺れる夢は

いつも

わずかに

妖しい霧を心にかける






〜水無月


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