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銀河巡礼

第2章  二の月




長旅の途中下車には
いつも雨が降っている
車窓に映る空は青いのに…


ひと気のないホームには
灰色の風が吹き
誰かの置き忘れた雑誌のページを
巻き上げる


けれど
坂道の向こうには光る海がある
やがて虹もかかるだろう



私は両手を広げ
雨の匂いを深く吸う






(了)


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