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銀河巡礼

第3章 三の月




花園はいつも
重い鉄の扉に隠されている

足早に通りすぎる日々のなか
雨と風に
さらに重く赤錆てゆく扉


けれど
ふと歩みをとめて手を触れれば
たやすく邂逅の香りに包まれる


鍵はかかってはいない
扉は開けられることを待っている


そして
想い出の薔薇は いつでも咲いている

いつまでも…






(了)


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