テキストサイズ

銀河巡礼

第3章 三の月




藍の泉に 幾度か抱かれ

浅葱から変じた艶やかな糸が

風にさらされ小さく叫ぶ



── わたしの色をご覧なさい

空よりも

海よりもなお深い

わたしの想いを映した色を…


やどる命は染め手の祈りか



入り日の朱と溶け合いながら

灯ともし頃の空となる






(了)


ストーリーメニュー

TOPTOPへ