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数珠つなぎ

第6章 僕らは離れない

「んっ……ああっ」

智のモノが俺の中にゆっくりと入っていく。

少しの痛みが智と俺がひとつになっていく過程を身体に伝える。

「入ったよ?」

「んあっ…」

膝裏を持ちグッと抱え上げると、俺のお尻と腰が浮くと同時に智のモノがより奥深く入ってきた。

少しだけ顔を上げると、結合部分の肌と肌が隙間なく密着する姿が目に映る。

「智……キスして」

智は覆いかぶさると、キスをくれた。



完全に一つになった。


隙間はどこにもない。



誰も俺たちを壊すことなんて出来ない。



絶対に逃さないと言わんとばかりに互いの舌が絡まり愛の蜜が顎へと垂れていく。

呼吸が限界を迎えるまで、繋がる唇。

離れる時には、愛の蜜が唇を潤していた。


「いくよ?」

妖艶な唇から俺を求める言葉。


ゆっくりと智が腰を動かす。

「んっ…あっ、さと…ぁっ」


自分本位じゃないセックスを俺たちは散々経験した。


いや、違う。

智はずっとずっと経験してきた。


今日だって、きっと……


優しくされればされるほど、日の仕事の過酷さ、辛さを露呈する。



でもね……我慢しないで?



俺は大丈夫。

決して自分本意なんかじゃない。


だって、激しくするのは俺を求める証でしょ?


そんなのいくらだって受け止める。


「智……」

「和也……俺…っ」

「どん…なっ、さと…しも…愛し…てる」


重い鎧を外して?

本能で俺を求めて?


「和也……好きだっ、愛してる」

「ああっ、さと…し、好き…っ」

激しく腰を打ち付け、容赦なく俺のいいところを攻め立て
快感の波が一気に押し寄せる。


ね?

自分本意じゃないでしょ?


俺も気持ちいいよ?


密着する智の腹が先走り溢れる俺のモノを刺激する。


「さとっ、イ…こ?いっ、しょ…にっ」

「あぁ、一緒に……」

俺の脚を大きく広げ、深く繋って腰を打ち付けると、俺たちはほぼ同時に熱を吐き出した。


智は俺の中に……

俺は智の腹に……


互いの熱で身体を濡らした。

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