数珠つなぎ
第6章 僕らは離れない
【智side】
「んっ……」
ゆっくり瞼を開けると、カーテンの隙間から昼の明るい日差しが降り注いでいた。
久しぶりの熟睡と自然の目覚め。
いつもはどちらかの目覚ましの音で起きていた。
それは仕事に向かう合図で、俺をいつも憂鬱にさせる。
こんな気持ちい朝なんてあるんだな……
胸に当たるくすぐったい吐息が、今の幸せを倍増させていく。
これが現実だってもっと実感したくて、背中に回していた腕に力を込め喜びを噛みしめた。
「ぅん……」
モゾモゾと動いたけど、離れることなく身体を俺に摺り寄せる。
「和也、愛してる」
サラサラな髪に頬を寄せ、呟いた。
決戦はいよいよ明日。
それまでに……
あと何回、抱きしめられる?
あと何回、愛の言葉を伝えられる?
「俺も……愛してる」
身体を少し離すと、和也が俺を見上げ微笑んでいた。
今まで見た中で一番綺麗で……儚かった。
そして和也の手が俺の頬を包むと、引き寄せられるように唇が重なった。
唇が離れると、どちらともなく微笑み合う。
きっと、同じことを思ってる。
この時間が永遠に続けばいいのに……
なんて甘い言葉は口にしない。
だって、今は絶対に叶わないから。
でも、この瞬間、今日だけは幸せに浸っていいよね?
「これからどうする?」
「うーん、どうしよう?」
また俺にギュッと抱きついてきた。
「このまま、ゆっくり過ごす?」
ずっと和也と触れ合っていたい。
だって、暫くは離れ離れになるんだから……
「それはダメ」
「えっ?」
元々和也はインドア派だから、賛成すると思っていた。
「外に出かけよ?今からだから、行けるところは少ないけど……」
背中に回った和也の腕に力が入った。
「デートしよ?思い出……作ろ?」
俺たちは付き合ってから、どこにも出かけたことが無かった。
ずっと、この部屋で過ごしてきた。
「うん、そうしよう。じゃあ、早速準備だ」
俺たちはベッドを出て、洗面所へ向かった。
和也の気持ち、届いたよ?
思い出があれば……
離れていてもずっと一緒だよね?
「んっ……」
ゆっくり瞼を開けると、カーテンの隙間から昼の明るい日差しが降り注いでいた。
久しぶりの熟睡と自然の目覚め。
いつもはどちらかの目覚ましの音で起きていた。
それは仕事に向かう合図で、俺をいつも憂鬱にさせる。
こんな気持ちい朝なんてあるんだな……
胸に当たるくすぐったい吐息が、今の幸せを倍増させていく。
これが現実だってもっと実感したくて、背中に回していた腕に力を込め喜びを噛みしめた。
「ぅん……」
モゾモゾと動いたけど、離れることなく身体を俺に摺り寄せる。
「和也、愛してる」
サラサラな髪に頬を寄せ、呟いた。
決戦はいよいよ明日。
それまでに……
あと何回、抱きしめられる?
あと何回、愛の言葉を伝えられる?
「俺も……愛してる」
身体を少し離すと、和也が俺を見上げ微笑んでいた。
今まで見た中で一番綺麗で……儚かった。
そして和也の手が俺の頬を包むと、引き寄せられるように唇が重なった。
唇が離れると、どちらともなく微笑み合う。
きっと、同じことを思ってる。
この時間が永遠に続けばいいのに……
なんて甘い言葉は口にしない。
だって、今は絶対に叶わないから。
でも、この瞬間、今日だけは幸せに浸っていいよね?
「これからどうする?」
「うーん、どうしよう?」
また俺にギュッと抱きついてきた。
「このまま、ゆっくり過ごす?」
ずっと和也と触れ合っていたい。
だって、暫くは離れ離れになるんだから……
「それはダメ」
「えっ?」
元々和也はインドア派だから、賛成すると思っていた。
「外に出かけよ?今からだから、行けるところは少ないけど……」
背中に回った和也の腕に力が入った。
「デートしよ?思い出……作ろ?」
俺たちは付き合ってから、どこにも出かけたことが無かった。
ずっと、この部屋で過ごしてきた。
「うん、そうしよう。じゃあ、早速準備だ」
俺たちはベッドを出て、洗面所へ向かった。
和也の気持ち、届いたよ?
思い出があれば……
離れていてもずっと一緒だよね?