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同居人は教えたがりな奉仕者

第5章 行き過ぎな実践

何だこれ。

俺、おかしくない?

拓海を見たまま、拓海から目が離せない。

そんな俺に気付く訳もなく、拓海は脱衣場から出てくると

「ほら、風呂入ってこいって」

ぽん、と俺の背を押して、場所を譲ってくれる。

「お…おぉ」

かなりギクシャクした動きで脱衣場へ向かう。

ふと振り向けば、拓海がこっちを見ていて…

「な、何だよ!?」

「ん?歩き方変じゃね?」

「は!?」

「どこか痛い?何か、無理させた?」

「だ、いじょーぶ。別に、痛いとこはない」

「そっか。ならいいけど」

ごゆっくり、なんて言いながら拓海は台所へ向かった。

俺は急いで服を脱ぐと、むずむず動きそうになる口の端っこをシャワーでごしごしと洗う。

何?何だよ!?

あいつ…やる事なす事、かっこよすぎだろ!

そつなくこなせて気遣いもできて、顔もよくて…

女の子にモテるのも分かる。

俺だって…

そこまで考えて、はたと思いとどまる。

俺だって?

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