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同居人は教えたがりな奉仕者

第1章 同居人

「家電も大体揃ってるから、服とか…身の回りのもの以外処分すれば引っ越しも楽だろ」

確かに。

洗濯機や冷蔵庫なんかがなければ、引っ越し業者頼まなくて済む。

頭の中で金の計算をして…

「本当にいいのか?本気にするぞ!?」

「ああ、もちろん」

この時は拓海の事、何も知らなかったから…

純粋に、なんていい奴なんだって思ってた。

そして拓海と暮らし始めて…

俺はこいつのダメな部分を一気に知ることになった。

まず、家事ができない。

特に料理は…壊滅的と言ってもいいレベルだった。

姉ちゃんがやってくれてたから、なんて言うけど…

目玉焼きの固さが調節出来ないって…かなりのレベルじゃないか?

一緒に暮らすことに不安を覚えた俺は、食事の支度を当番制にして、拓海の日は手伝いながら教えた。

そうしたら、今では簡単な料理は作れるようになって…

今日だって、拓海が調理当番で、俺が片付け当番の日なんだけど、結構旨かった。


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