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甘い鎖~縛られて溶かされる~

第7章 幸せな夜

ちゅう…



いやらしい音をさせながら吸い付かれる。



「イヤ!やめて!」



ドンッと勢いよく両手で押したら、志桜さんは後ろに下がった。



あたしは吸い付かれたところを手で押さえた。



じん、とする。



これ…もしかして。



あたしが不安に思っていると、志桜さんはクスクス笑った。



「大丈夫だよ。少し痕が付いてるけど、目立たないから」



急に恥ずかしくなり、顔が熱くなった。



「ひど、い…こんな」



「髪を下ろしておけば見えないよ」



あたしは志桜さんを睨みつけた。



それでも彼は何食わぬ顔をしている。



「そろそろ夕食だから、ダイニングにおいで」



志桜さんはそう言って、先に部屋を出ていってしまった。



あたしはぺたんと床に座り込む。



「あ…」



やだ…どうして?



太ももにきゅっと力を入れる。



ショーツが湿っている。



どうして濡れちゃうの?



カラダが、疼く。



また、わざとあんなことをしたんだ。



あたしから、求めるように…



嫌なのに。



あたしの体はこの先を欲しがっている。



「いや。いやよ。いやなの!」



あたしは自分の体に言い聞かせるように声を出した。



晃くんとのキスを思い出す。



だけど、あたしはあの時こんなにならなかった。



キスは嬉しかったけれど、こんなに体が求めたりしなかった。



どうして…



わかんない。



好きな人には感じないのに。



好きでもない人に感じちゃうの?








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