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甘い鎖~縛られて溶かされる~

第7章 幸せな夜

おじさまはお酒をたくさん飲んで、いつも以上にご機嫌だった。



彼は酔っているせいか、会話も弾んだ。



デザートに進み、カットしてもらったケーキを食べる。



生クリームの甘さと苺が口の中に広がる。



「優依、今度君の彼氏を連れて来なさい。優依に相応しいかどうか、わしが見てやろう」



おじさまが急にそんなことを言ってあたしは困惑した。



「え…あ、はい」



恥ずかしくて頬が熱くなる。



あたしはフォークを皿に置く。



すると、となりで黙々とケーキを食べていた悠樹くんが、いきなり口を出した。



「どうせろくな奴じゃねぇよ」



「え?そんなことないよ!」



あたしは思わず反論した。



「どうだか。お前みたいな弱そうな女を好きになる奴の気がしれねぇや」



「ひどいよ。そんなこと言うなら悠樹くんは強い女の人が好きなの?」



「女は嫌いだ。弱い女はもっと嫌い」



悠樹くんはあたしをバカにしたように笑った。



「弱くないよ」



ムキになると彼はさらに笑った。



「じゃあ、お前さ。嫌なことされたら拒絶できる?」



ドキッ…



「そ、それは…」



「どうせ、お前みたいな奴は他人の言いなりになるだけだろ」



あたしは、何も言い返すことができなくなった。





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