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甘い鎖~縛られて溶かされる~

第8章 奪われて…

「あ、ぁ…何、言って…」



「ねえ、優依。僕は少し怒っているんだ。君が約束を破るから。彼氏よりも先に僕が君と出会った。それを横取りされるのは気分が悪い」



志桜さんの表情は今まで見たこともないほど恐ろしい。



さっきまで、あんなに笑顔で、優しく話しかけてくれていたのに。



怖くて、悲しくて、涙が溢れてくる。



志桜さんは目を細めてあたしを睨むように見た。



「泣いても君を解放しない」



冷たい言葉が胸に響く。



あたしは目を見開いたまま、志桜さんの顔を見つめる。



怖くて固まったまま、目がそらせなくなった。



「ゆる、して…あたし、覚えてないんです」



掴まれた腕に力が加わる。



「痛…」



「じゃあ、今夜は思い出すまで抱いてあげる」



志桜さんはあたしの首筋に舌を這わせる。



「やっ…あっ!」



ゾクゾクゾク…



一瞬で全身が震え上がるほど、感じた。



「やっ…だめ…」



志桜さんはあたしの首筋に強く吸い付く。



「いや、いやあっ!」



必死に腕を振り払おうとするけれど、びくともしない。



だめだ…



抵抗なんて、無理…








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