
甘い鎖~縛られて溶かされる~
第8章 奪われて…
少し眠っていたのかもしれない。
目を開けると一瞬ここがどこかわからなかった。
だけど見慣れた天井で、自分の部屋だとすぐにわかる。
いつもと違うのは、となりであたしの肌に触れる温かい感触。
「優依」
頬に温かい吐息がかかる。
「あ…」
体がぐったりとして動かない。
頭はぼんやりしている。
ドクンドクンドクン…
心臓の音だけは大きく鳴る。
あたしはとなりにいる彼に話しかける。
「志桜さん、体は…?」
「大丈夫だよ」
「だめ、だよ…無理、しないで」
「平気だよ」
あたしは手を伸ばして、志桜さんの体に触る。
ゆっくりと、彼の肌を指で撫でながら、鼓動のする場所で手を止めた。
ドクン、ドクン、ドクン…
「…生きてる」
志桜さんはあたしの背中に手を回して、ぎゅっと抱き寄せた。
そして彼はあたしの耳元で静かにささやく。
「優依の存在が僕を生かしてくれた。君と再会するまでは死ねないと強く思って生きてきた」
あたしは志桜さんの顔に触れた。
温かい。
胸の奥がぎゅっと痛くなって彼に抱きついた。
「どうして…もっと早く、言ってくれなかったの?」
こんなやり方しなくても、話してくれていたら何か違ったかもしれないのに。
目を開けると一瞬ここがどこかわからなかった。
だけど見慣れた天井で、自分の部屋だとすぐにわかる。
いつもと違うのは、となりであたしの肌に触れる温かい感触。
「優依」
頬に温かい吐息がかかる。
「あ…」
体がぐったりとして動かない。
頭はぼんやりしている。
ドクンドクンドクン…
心臓の音だけは大きく鳴る。
あたしはとなりにいる彼に話しかける。
「志桜さん、体は…?」
「大丈夫だよ」
「だめ、だよ…無理、しないで」
「平気だよ」
あたしは手を伸ばして、志桜さんの体に触る。
ゆっくりと、彼の肌を指で撫でながら、鼓動のする場所で手を止めた。
ドクン、ドクン、ドクン…
「…生きてる」
志桜さんはあたしの背中に手を回して、ぎゅっと抱き寄せた。
そして彼はあたしの耳元で静かにささやく。
「優依の存在が僕を生かしてくれた。君と再会するまでは死ねないと強く思って生きてきた」
あたしは志桜さんの顔に触れた。
温かい。
胸の奥がぎゅっと痛くなって彼に抱きついた。
「どうして…もっと早く、言ってくれなかったの?」
こんなやり方しなくても、話してくれていたら何か違ったかもしれないのに。
